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富士山・御殿場ワーケーションWEEK
体験レポート

2024年6月2日〜8日にかけて、御殿場市と一般社団法人日本ワーケーション協会が主催する『富士山・御殿場ワーケーションWEEK』に参加しました。
同イベントは「自然の息吹と仕事の融合」をテーマにしています。

プレミアム・アウトレットでも有名な御殿場市で、日本が誇る富士山や豊かな自然を眺めながら仕事ができ、充実感とともに過ごした一週間。
主催者が御殿場市ということもあり、地元で活躍する方や静岡を含んだ二拠点生活をしている方々をお招きしたトークイベントも開催されました。

本記事では、実際に体験した一週間のイベントの様子と訪れたワーケーション施設などをご紹介します。

盛りだくさんのイベントに大満足

ワーケーション中には7つものイベントが行われました。

出席は強制ではなく、参加するもしないも基本的には自由。
地元の方々と交流をはかるのもよし、施設にこもり仕事をするもよし。
個人の予定やペースに合わせて選べたため、とても心地よく過ごせました。

イベント① Welcome Party

初日の夕方には、今回のワーケーション施設のひとつでもある『noctarium(ノクタリウム)』 でWelcome Partyが行われました。この一週間をともにする方々との顔合わせの時間。約 15人ほどが集まり、あちこちから「はじめまして」の声が飛び交います。おいしいお酒を片手にお互いの自己紹介をしたり、御殿場について教えていただいたりと話は尽きません。 新しい土地に行くと必ず話題に上るのは、やっぱりご当地グルメ。地元の方におすすめを 伺うと、御厨(みくりや)そばの有名なお店を何件かご紹介いただきました。御厨そばは自然薯や山芋をつなぎに使っているため、のどごしの良さが特徴とのこと。

滞在中に食べた御厨そば。甘みの強い出汁とお蕎麦は相性抜群。

6月の御殿場は天気がよくないこともあり、少し寒さを感じました。
温かく素朴な味わいに思わず、ほっとため息が漏れます。

イベント② ワーケーションもくもく会

2日目に予定されていたワーケーションもくもく会は、「ぬましんCOMPASS」にて行われました。
「ぬましんCOMPASS」は、沼津信用金庫が運営するシェアオフィス、コワーキングスペース、ワークショップスタジオの機能が1つになった、まちづくりのプラットフォームです。

じつは元銀行員の私。金融機関は、お客様のお金を守るために保守的であることを身を もって体感してきています。そのため、信用金庫が「コワーキングスペースの運営」という新しい取り組みをされていることにとても驚きました。

通常は地域の学生さんたちのフリースペースとして活用されることが多いそう。 安全に過ごせる放課後の勉強拠点や送迎の待合場所として、地域と学校が連携し繋がり を作っているとのことでした。Face to Faceを掲げ、地域に生まれ地域に生きる信用金庫 だからこそ成しえる、素敵なスペースだと感じます。

イベント③ 静岡東部のキープレーヤー大集合! 語ろう静岡の夜

3日目の夜は静岡県東部エリアで活躍するキープレーヤーが大集合。会場のnoctariumにて、4人のプレーヤーの方々からお話を伺いました。みなさん東京と静岡に縁やゆかりがあり、行き来したり二拠点生活をしたりしているそう。

司会を務めるのは、日本ワーケーション協会の公認コンシェルジュである神田主税さん。なめらかな進行で自己紹介がはじまります。トークセッションでは、地域の課題を具体的にど う解決してきたのか、ここから目指す未来についてなどキープレーヤーたちの熱い話がず らずらと。さらには、地元ではない地域で活動するハードルの高さや、「地域ごとにある暗黙のルール」への対処法といった、メンタル面でのお話も。

何かを変えよう、良くしていこう、と行動し本気で取り組んでいる方々は本当にかっこいい。 それを成功させているから尚更です。愛する場所の発展のため、困難を乗り越えてきたみ なさんの想いを聞けた2時間半は、自分のこれからのキャリアを考えるきっかけにもなりました。

イベント④ 富士山ガイドトレッキング(富士山自然休養林を巡るトレッキングツアー)

少し疲れが溜まってきた週の真ん中。ちょうど良いタイミングで開催されたのが、富士山の自然と歴史を学ぶトレッキングツアー。日本が誇る富士山に向かいます。この日の参加者は6名。疲れた頭のリフレッシュも兼ねて、御殿場口新五合目からトレッキングを行いました。

イベント⑤ 初めてのワーケーション講座 produced by @world

@world(アットワールド)のメンバーから、ワーケーションのコツをシェアしてもらうイベントです。@worldは、旅好きのフリーランスやフルリモート会社員の方たちが集まるオンライン /オフラインのコミュニティ。旅の情報発信はもちろん、お仕事の募集やスキルシェアのイベント開催、ワーケーションに地域の活性化をするための意見交換会など、多岐にわたる活動をしています。

登壇されたメンバーの二人は都内の企業に勤める会社員。オフィスでも自宅でもない場所 で働くことのメリットはもちろん、少し困ったエピソードまでトークが繰り広げられます。8個の 質問には実体験を交えつつ回答されており、“リアル”が見えた瞬間も。ワーケーションをしたことがない参加者の方も興味深そうに聞いている様子が伺えました。

イベント⑥ 御殿場街歩きツアー

ワーケーションWEEK後半では、街歩きをしながら御殿場の魅力を発見するツアーを開催。地元の方が御殿場駅を中心としたディープなエリアを案内してくれます。この日はお天 気も晴れ、お散歩日和。

街歩きを終えたあとは、手づくりのスパイスカレーをごちそうに。みんなでわいわいと食卓を 囲むと、おいしさが何倍にもなる気がします。お腹も心も満たされました。

イベント⑦ IZAKAYA

今回のワーケーションを締めくくる、最後のイベント。地元の方々とワーケーション参加者が一堂に会し、ラストナイトをかざりました。

Features

私たちが滞在した
御殿場のワーケーション施設3選

今回、私たち参加者が滞在したのは
「noctarium」、「HOTEL CLAD」、「時之栖(ときのすみか)」の3カ所。
どの施設も素晴らしく独自の魅力があふれていました。

①映画好きによる映画好きのための宿泊施設「noctarium」

レトロな雰囲気をまとうnoctariumは、閉館した映画館のなかにある映画好きのためのゲストハウス。施設内にはスクリーンがそのまま残り、映画館の面影も感じられます。もちろん ここはワーケーション施設のため、Wi-Fi環境もバッチリ。インターネットにさっと繋ぎ、迫力 のある画面で本格的なサウンドを浴びながら好きな動画を見ることも可能。仕事後のお楽 しみとして、至福のひとときを過ごすのもおすすめです。

さらにおすすめがもうひとつ。noctariumに宿泊できるのは一日一組限定。
ほかのゲストに気を使わず、仲間や友人同士でワーケーションができる点もうれしいポイントです。

noctariumは、映画好きのオーナーがすべてDIYでリノベーションしたというだけあり、ワークスペースにも心をくすぐる仕掛けがたくさん。

ライトの間からチラリと顔を覗かせるのは映画のフィルム。
フィルムに印刷されたショップカード。細部までこだわりが宿る。

②御殿場プレミアム・アウトレット敷地内の温泉リゾートホテル「HOTEL CLAD」

HOTEL CLADは、富士山を一望できるロケーションの中でワーケーションができる贅沢な施設。御殿場プレミアム・アウトレットへも徒歩5分でいけるため、滞在中にショッピングを楽しめます。

お部屋はツインルーム、ダブルルーム、デラックスルームなどがあり、半数以上の客室から は富士山の美しい姿を眺められます。

富士ビューダブルルーム。窓の外には堂々たる富士山。四季ごとに表情を変える様は、何度見ても飽きることはありません。
ワーケーション用にデスクも完備。

そして特筆すべきは、日帰り温泉施設「木の花の湯」。宿泊者は無料で、日帰り利用でも料 金を支払えば1日中温泉に入り放題。さらに、温泉に併設するカフェや食事スペースも利用可能。Wi-Fi完備、オンラインミーティングも可能と至れり尽くせりで、温泉を楽しみながら仕事ができます。私が訪れた際には、東京から来たと話すビジネスマンたちがここで仕事をしていました。

木の花の湯利用者は全員使えるスペース。食事、オンラインミーティングも可能。

プレミアム・アウトレットへの直行バスなら都内から約2時間半。
朝イチでバスに乗り、快適な環境のなか富士山を眺めながら仕事をする。
いつもより仕事がはかどりそう。

煮詰まったときにはカフェでひと息つき、午後は休憩スペースで少し横になりながらパワーチャージ。

1日の終わりには温泉で1日の疲れを癒し、仕上げにお風呂上がりのビールをゴクリ。そのままバスに乗れば日帰りでも都内に帰れます。

想像するだけで最高のワーケーションができそうだと思いませんか?

③広大な敷地で贅沢ワーケーション「御殿場高原時之栖」

東名高速道路 御殿場I.C.から15分。御殿場高原時之栖は、ホテル、キャンプ、温泉、レストランなどが楽しめる総合レジャー施設です。今回私が利用したのは、施設内にある喫茶&コワーキングスペースALPS。宿泊者でなくても2時間から利用でき、ドリンクは飲み放題です。

各テーブルにコンセントもあるので安心。

時之栖は約98000坪。東京ドーム約7個分の広さを誇ります。敷地内にはホテル、温泉、 美術館、サッカーコート、テニスコートなどがあり、一日では回りきれないほど。ALPSの近く にある太鼓橋(通称:初夢の橋)では、初夢で見ると縁起が良いと言われている3つの縁起物が一度に見られます。この日はあいにくの天気でしたが、赤い橋の向こうにうっすら見えるのが富士山です。

一富士、二鷹、三茄子が同時に見れる縁起のいいスポット。お正月に訪れたら良いことがありそう!

まとめ

今回過ごした御殿場での1週間。

メインテーマの「自然と仕事の融合」をしっかり達成することができました。街の魅力や施設の素晴らしさはもちろん、一番心に残ったのは、自由に参 加できるイベントを通じて「さまざまな人と繋がれた」こと。普段であれば知り得ない方々と出会えたことは、ワーケーションならではの良いところだと感じます。

快適な環境で仕事ができたこと、地元の文化をキーパーソンの方々から聞けたこと、おいしいご当地グルメを堪能できたこと。そのどれもが御殿場市を愛する人々の手により成り立っていました。地域の魅力は人の魅力なのだと感じる瞬間も多く、その姿にどれほど私たち参加者は刺激を受けたことか……。「人がいるからその地に行きたくなる」という気持ちをここまで感じたのは、手を広げ迎えてくれる御殿場市の姿勢があったから。再訪したい場所ができた嬉しさは、私自身へのおみやげにもなりました。きっと、また、会いにゆきま す。

Tomomi Fujisawa
編集者/コンテンツディレクター

愛知県出身、都内在住。
新卒で地元信用金庫に入庫し約8年勤務。その後ハワイに渡米し、現地メディアのエ ディターに転身。ハワイのローカル情報を届ける雑誌の制作やオウンドメディア運営を行う。帰国後は外資系企 業の編集・企画職としてコンテンツ制作に携わる。2023年に独立し、現在は「つなぎ、魅力をとどける」をテーマにしながら、編集・コンテンツ制作を主にオウンドメディア運用や企業支援をしている。

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